こんにちは、すがらです!
9月に入ると、お店の多くはハロウィーンの飾りをしているところが増えますね。
「今年のハロウィーン、どうしようか?」
と考える時期、足はなんとなく仮装用の衣装売り場に向きました。
なんてことない看護服やヴァンパイア、黒猫の衣装やキョンシーのセットまで定番のものはなんでも揃っていますね。そこでふと目についたのがキョンシーの『お札』です。
どれも”勅命”と大きく描かれ、その下に模様と”陏身保命”の文字が。
この言葉の意味や読み方って実は知らないなあ…と思い、せっかくなので調べて
みました。また、実際のキョンシーのお札の効果やもしはがすとどうなるのか?についても見ていきましょう。
キョンシーとはそもそも何?
キョンシーといえば、中華服っぽい格好のゾンビの顔にお札が貼られ、
両腕を前に伸ばし、ぴょんぴょん飛びながら前に進む…
そんなようなイメージですよね。
仮装する時には顔の前に札が貼ってあると前が見えずに危ないので、
帽子の斜め横に貼る場合も多いかと思います。
そもそもキョンシーとはなんぞやという話ですが、中国の妖怪の一種なんです。
中国では亡くなった方を埋葬前に室内に安置していると、夜に動き出して人を驚かせる、と考えられていたそう。
漢字は”僵尸”と表記され、”尸”は硬直を意味しています。
その昔、出稼ぎで地方にいる方が亡くなった際、故郷へ搬送する手段として呪術を用いて自分自身に歩かせたというのが始まりと言われています。
なんというか…斬新な発想ですね。
元々は『ジャンスー』と呼ばれる妖怪でしたが、台湾のホラーコメディ映画『幽幻道士』に登場した『キョンシー』がきっかけで知名度が高まりました。
今でも『キョンシー』としてハロウィーンなどで親しまれるようになったのは、この映画が元ネタなんですね。
台湾製ホラーコメディ「幽幻道士」のシリーズ第1作。大道芸人の親方に連れられて旅回りをしている孤児のチビクロ、スイカ頭、デッパ、チビトラは、森の中でキョンシー隊に遭遇し、いたずら心からキョンシーのお札をはがしてしまう。するとキョンシーは暴れはじめ、親方が影を踏まれてしまう。それ以来、親方は不運な出来事が続くようになり、ついには児童虐待で警察に逮捕されるハメに。行き場を失ったチビクロたちは道士の金おじいさんの元に引き取られ、彼の孫娘テンテンと出会う。
映画.com
キョンシーは知っていても、映画は見ていないという方も実は多いのではないかなと思います。
お札の勅命陏身保命の読み方とその意味
お札には何やら呪文のようなものが書かれているのですが、何が書かれているのか正確には思い出しづらいですよね。
コスプレなどの衣装画像を見てみると、多くは『勅命随身保命』と書かれていることがわかります。読み方は日本語では”ちょくめいずいしんほめい”と読みます。
ちなみに中国語では”Chìmìng suíshēn bǎomìng(チンミン スイシェン バオミン)”と読みます。
これによると、”天からの命令により生命があるように(術者の)身辺に付き従え”という意味になりますね。
ただ、映画の方を確認してみると、作品内でキョンシーに貼られていたのは『勅令大将軍到此』という別のお札。大将軍とは中国古来からの宗教の一つ、道教の神様を指します。
こちらのお札は”勅命により大将軍がここに参上!”的な意味合いです。
ではなぜ『勅命随身保命』の方が広がってしまったのか。
映画のポスターや販売されていたグッズの方ではなぜか『勅令随身保命』の方が使われていたからです。
実際、『勅令随身保命』も映画の中で取り憑いた霊を祓うのに、道士が書いた文字として登場していました。けど、キョンシーの額に貼ってあったやつではないんですね。
制作途中でのミスなのでしょうか。
外国のものって結構アバウトなイメージがあるので、制作途中にスタッフの方が誰か気づいたとしても、「もう作っちゃったし、いいか」的な感じでスルーだったのでしょうか。真相は闇の中です。
『勅令大将軍到此』の方は確かに、急に大将軍、参上!とか言われても、ぱっと見「え、中学生の落書き?」と思ってしまいますよね。
ただ、ここでいう大将軍とは宗教の中でも偉い人を指しているので、例えば王様の
玉璽(印鑑)をついた書類だったり、推しのサインが描かれたものを額にバっと貼られたりすると、確かに尊みで体が硬直しそうですよね。
それと似たようなものでしょうか。
そのまま成仏してくれないでしょうか。
どちらにせよ、悪霊や妖怪を無力化して従えるには勅令随身保命の方でもいいのかもしれません。力のある導師の呪符であれば、どっちでもいいってことですね。
効果は?はがすとどうなる?
お札の効果は意味でも説明した通り、術者に付き従う効果があります。
キョンシーの元ネタとなった中国の妖怪は夜に突然動き出して人を驚かせたり、襲う
という噂がありますので、剥がすと危険であることがよくわかりますね。
キョンシーも元は亡くなった方であるということで、退治…というか成仏する方法も調べてみましたが、残念ながらそちらは出てきませんでした。
故郷に帰すために歩かせたということなので、火葬の如く燃やすのが一番良さそうですね。また、キョンシーは吐く息を嗅覚で察知しているので、もし夜道で出会ってしまった場合は息を止めると良いそうです。
ただ、前歯が欠けていて息が漏れてしまう場合や口臭がある、というパターンだと
せっかく息を止めても気づかれてしまう可能性もあるので、オーラルケアには気をつけましょう!
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まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回はキョンシーのお札について調べてみました。
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