パリ五輪開会式でセーヌ川に女性の顔なぜ?誰で何の作品?

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こんにちは、すがらです!
日本時間で7月27日、午前2時30分からパリ五輪の開会式が始まりますね。

今回はオリンピックとして初の試みが多く散りばめられており、フランスらしいセンスの塊が感じられますね。開会式も会場内ではなく、セーヌ川を横断するという会場外から行われるの初の式となります。

ところで、セーヌ川にはいくつか女性の顔の上半分が川から覗いているようなパネルが設置されているのですが、あれは何なのでしょうか?

ぱっと見絵画のようですが、誰の何の作品なのか、あの女性は誰なのか気になりますね。

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パリ五輪開会式

パリ五輪開会式は多くの観客を無料で受け入れる開会式を行うため、セーヌ川の流れを利用した式が行われます。

ただ、全くの無料というわけではなく河岸の上流側へはチケットが必要ありませんが、アウステルリッツ橋からイエナ橋までの下流エリアまで見守りたいという方は別途チケットを購入する必要があるとのこと。

現在のパリはオリンピックのために交通規制や立入制限が多いと聞きますので、ちょっとでも雰囲気を味わいたい!という方にとってはかなり嬉しいやり方ではないでしょうか。

現地時間では7月26日午後7時半から3時間半にわたって行われますが、日本時間だと午前2時30分から。かなりキツい時間帯ではありますが、現地のリアルタイムの雰囲気を味わいたい方は起きて見る!という方もいるようですね。

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セーヌ川に絵画の女性の顔なぜ?

ところで、そんな開会式の舞台となるセーヌ川には何やら5人の女性の顔の大きなパネルが設置されているということで話題になっています。

しかも、全身ではなく顔の上半分という斬新な飾り方
ニュースでも一瞬映ったことで注目が集まっています。

『何の絵画だっけ?』『見たことある気がするけど…』『こ、怖い…』など、SNSでの反応はさまざまなようです。

セーヌ川の顔半分沈んだ女性のパネル、なんだか怖い
世界一美しいセレモニーって言ってたから、確認しなきゃだね

セーヌ川に浮かぶ謎の有名絵画の女性達…

セーヌ川に不気味な女性ポイキャラのオブジェを見ました。目からレーザー光線でも出るのかなとワクワク(笑)

調べてみると、これらのオブジェ…というかパネルはルーブル美術館の近くを流れる場所にあるそうで、もしかすると『ルーブル美術館から飛び出してきた女性たち』というテーマなのかもしれません。

過去に行われたパリ五輪で初めて女性選手も出場できるようになったので、今回はエンブレムにも現れている通り『女性』も大会の重要なテーマなのですね。

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パネルの女性たちは誰で何の作品?

現地にいらっしゃる方のツイートを見ると、パネルには5人の女性がいるようです。

左からエジプトっぽい女性、姉妹っぽい二人の女性、いつの時代かわからないけど強そうな雰囲気の女性、赤い帽子の女性…

どれも、『なんか見たことがある』というような気はするものの、はてさて何の作品だったか…ということで調べてみました。

ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像

左から2番目・3番目は作者不詳の『ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像』でした。みなされる肖像って、なんだか曖昧ですね。
またの名を『浴槽の2人の女』ともいうそうです。

ルネサンス後期の美術・マニエリスムを代表する名画だそうですが、作者は不祥。

右側のブロンドヘアの方がアンリ4世(1553年-1610年)の寵姫ガブリエル・デストレ、左側の黒髪の女性がその妹であるビヤール公爵夫人とされています。

左側のビヤール公爵夫人がガブリエル・デストレの胸をつまんでいるという場面を描いた作品なのですが、これはアンリ4世の私生児を妊娠したことを示唆していると解釈されているそう。

そんなガブリエルの手には指輪が握られており、この妊娠で王との結婚を望んでいるという意思があると示唆しているようです。

ちょっとセンシティブな絵画作品なので、画像は割愛しますが、貴族女性の水面下での戦いのようなものを感じさせます。

ちなみにアンリ4世は王妹マルグリット・ド・ヴァロワと結婚したものの関係が冷え切っており、その後マリー・ド・メディシスというメディチ家の女性と再婚しました。

愛人は56人以上もいたとされていますが、最も愛されていたのはアンリエット・ダントレーグという女性であったとされ、肝心のガブリエル・デストレは結婚を前に亡くなってしまったという記録が残されています。

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アッバース一世の肖像

左から4番目の白地に青いラインが入った帽子を持った女性も不思議な雰囲気を持っていますよね。

調べてみた当初は「神話などの女神を描いたものかな?」と予想しながらルーブル所蔵作品を検索してみましたがかなり苦戦しました。

そして判明したのがこの帽子を被った方、男性として描かれた方だったんです!

画像左側がイラン北部にあったホラーサーンという地域の総督にわずか1歳で任命されたアッバース1世です。1576年ごろオスマン帝国の侵攻に遭い国が弱体化したため1588年に父を退位させ、17歳で即位し内政改革を行なったとされています。

その後オスマン帝国を退け、かつその背後にいたサファヴィー朝との関係を重視したことにより、名君として称賛されたアッバース1世ですが、1629年に亡くなります。

この絵画は1627年ごろに描かれたとされているので、アッバース1世の晩年の作品なのですね。
そんな彼の右側にいるのが今回セーヌ川に現れたお顔の持ち主ですが、この方は従者だったそうで、男性です。

パリ五輪のテーマが『女性』でもあるので、先入観でものを見ると真実が見つけづらくなるな…と感じました。

ダイヤのエースを持ついかさま師

左から5番目の赤い帽子を被ったような女性に注目してみましょう。

こちらは一番奥がジョルジュ・ド・ラ・トゥールによって1636-1638年に制作された『ダイヤのエースを持ついかさま師』の女性と思われます。

出典:西洋絵画美術館

そのほか、左から1番目の女性が謎に包まれていますが、作品名や誰なのかはわかりませんでした。何か情報が分かり次第追記していきます!

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回はパリ五輪開会式でセーヌ川に浮かぶ謎の女性の顔について調べてみました。

まとめ
  • 7月27日、パリ五輪の開会式がセーヌ川を横断する形で執り行われた
  • 会場外で開会式が行われるのは今回が初
  • ルーブル美術館近辺を流れるセーヌ川に絵画作品と思われる5人の女性の顔が浮かんでいたことが話題になった
  • 左から1番目の女性の作品は不明
  • 2、3番目は『ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像』
  • 4番目は『アッバース一世の肖像』に登場する男性従者
  • 5番目がダイヤのエースを持ついかさま師

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