こんにちは、すがらです!
8月1日に行われたパリオリンピックボクシング女子66kg級でトランスジェンダーの選手とイタリアの選手が試合し、開始1分でイタリア選手が棄権するという結果になりました。
これを見た視聴者は『フィジカルは男性なのに…』『この試合はおかしい』といった大きな波紋を呼んでいます。
このトランスジェンダーの選手は誰でどういった方なのでしょうか?また、なぜ女子枠で出場できたのかについても調べてみました。
波紋を呼んだボクシング女子66kg級予選
XY染色体 vs XX染色体
— Rosarinn (@rosarinn) August 1, 2024
注目の女子ボクシング
この後すぐ#Olympics#Paris2024 pic.twitter.com/zO6tQ62v0B
8月1日19時20分から行われたボクシング女子66kg級の予選でアルジェリアのトランスジェンダーの選手とイタリアの選手が対戦し、開始1分でイタリアの選手が棄権しました。
試合を見ていた視聴者は選手同士のやり取りを見て、『男性が女性を殴る風にしか見えない』といった恐怖を訴える方もいらっしゃり、SNSでも大きな波紋を呼んでいます。
棄権したイタリアのアンジェラ選手が泣き崩れる様子も映し出されており、以前から課題の多かった『マイノリティー』との共存がまたマイナス方向の認識に進んでしまったような印象がしました。
リングの上で男性と戦わせられたイタリアのアンジェラ・カリニ選手。彼女の悲痛な顔は、何に対する悲しみだったか?狂った時代が彼女の人生さえ狂わせた。それでもリングにあがった彼女の勇気に敬意
アンジェラ・カリニ(青)はオリンピックでトランスジェンダーとの戦いを断念。「戦い」は1分も続かなかった。すべてを犠牲にして練習して望んだであろう4年間。こんな不公平な戦いあるか?
注目の女子ボクシングの試合が終わった。生来女性のアンジェラ選手はトランスジェンダーのケリフ選手のパンチ2発を受け、開始46秒で棄権。やはり命の危険を感じたのだろう。
元男性が、女子オリンピックボクシングに参加。元男性の余裕勝ち。
トランスジェンダーは、トランスジェンダーであって、女性ではない。 女性の大会に元男性を参加させるのは、女性の機会を奪う。
トランスジェンダーのボクシング選手は誰?経歴は?
名前 | Imane Khelif |
読み方 | イマネ・ヘリフ |
出身 | アルジェリア・ティアレット |
生年月日 | 1999年5月2日 |
8月1日の予選に登場したのはアルジェリア代表のイマネ・ヘリフ選手です。
2018年にニューデリーで行われたAIBA女子世界ボクシングでデビューし、その当時は1回戦敗退の17位でした。
アマチュアのボクサーで、2020年の東京オリンピックでライト級にも出場していたようです。ちなみにアイルランド代表のケリー・ハリントンに敗退しています。
順調に戦績を積み重ねてきたイマネヘリフ選手ですが、2023年3月に行われたIBA女子世界ボクシン選手権では決勝の直前になって資格基準を満たしていなかったとして失格になっています。
この理由としては国際ボクシング協会のDNA検査で『XY染色体である(男性である)ことが証明されたため』とされています。
イマネヘリフ選手は戸籍上は女性という届けが出されているそうですが、生物学的に男性であることからもIBAの規定で女子競技への出場が禁じられています。
Y染色体を持つのになぜ女子で出場できた?
では、なぜパリオリンピックでは女子ボクシングに出場できたのでしょうか?
調べてみると国際オリンピック委員会(IOC)と国際ボクシング協会(IBA)は異なる規則を用いており、今回はIOCがIBAの参加承認を取り消したためにIBAの規定が反映されず同選手の参加が認められました。
IOC=国際オリンピック委員会は29日、2028年のロサンゼルスオリンピックでの競技実施の判断を保留しているボクシングについて、実施された場合、組織運営などの問題で国際競技団体としての承認を取り消した『国際ボクシング協会』に加盟している国や地域の選手は参加できないとする声明を出しました。
IBA=国際ボクシング協会をめぐっては、審判の不正疑惑や不透明な財政管理など組織運営の問題が相次ぎ、IOCは去年6月、国際競技団体としての承認を取り消しました。
出典:NHK
国際ボクシング協会は身体的特徴などの厳格なルールがありますが、IOCはどちらかというと『寛容性』を大切にしているために今回トランスジェンダーの選手も出場できるようになった、ということのようです。
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